Lazy-planet

LIFE | yuki ota

ネムルバカ 駄サイクルから抜け出すためには

| 0件のコメント

ネムルバカ (リュウコミックス)


ネムルバカという漫画を買いました。

作中使われている、駄サイクルという造語が気になって、読んでみて「あるあるw」と思ったところで、
そうしたサイクルに自分も陥らないために、そうしたサイクルから抜け出すにはどうすればいいのか、といったことを考えてみます。

駄サイクルについてはこちらのブログが詳しいです。

自分の安地を作っていないか?「ネムルバカ」にみる駄サイクルの恐怖。

作中で表現されている「駄サイクル」は、自称アーティストが、何人か集まって「見る→ホメる→作る→ホメられる」を繰り返している、それはそれで自己顕示欲を満たすための完成された空間、とされています。

そして、こうしたサイクルは、何も自称アーティストの間だけにあるとは限らない、とも述べています。

自分の身の回り、自分自身を思い返してみても、確かにそうした経験はある、という気がしてきて、読んでいると少し怖くなってきます。

こうしたサイクルは至るところに存在している、という事実はつい目を背けたくなるくらい厳しい批判です。
そして特に最近は、そうしたサイクルが発生しやすくなっている、のだと思います。

クラブイベントに疲れた、という話があります。

これも一つの駄サイクルとして捉える事ができると思います。
音楽好きな仲間が集まって互いの持ち曲を演奏しあって、褒め合って、またイベントを開いて、の繰り返しの完結。

発信する側の人間と受け取る側の人間が確かに分かれていた頃とは違って、双方向の発信の敷居が低くなっていることが駄サイクルの大量発生の原因としてある、のではないかと思います。

DJ機材も使いやすくなり、素人でも少しやってみればそれなりに使えるようになり、自分もやってみよう、という気になる。
自分も発信できるようになると、これまで憧れていたDJ達と同じ立場に立てることが、その仲間のなかに入ることができたのが嬉しくなり、仲間内でのイベント消費が行われていく。

写真なんかもそうだと思います。デジカメの技術の進化・instagramなどフォトショップがなくてもお洒落に加工できるツールの進化で、写真を専門にしない素人でもそれなりに綺麗な画が撮れて、加工してアップするのも共有するのも簡単で。イイネがつけば嬉しくて、どんどんフォローしたりされたり、またアップしていくうちに承認欲求が満たされていって、どこかで「錯覚」を起こしてしまう。

ウェブサービスもそれに近いものがあるかもしれません。素人でもHTML/CSSを覚えて、foreworksやDreamweaverなどそれなりのソフトを持っていれば、そこそこ綺麗なサイトは簡単に作れてしまう。WordPressの導入をすれば簡単に表現は広がるし、phpやjavascript等プログラミングを覚えれば、自分でも何かサービスを作ってみたくなる。サービスを作って、いつかそれがはてなのホッテントリに載ったり、爆発するのを夢見て業務の合間や家のPCでコツコツと作っていく。

技術の向上で発信する側への参入の敷居が低くなった、ソーシャルサービスの進展で共有・発信がしやすくなった、
これらのことは、個人の才能を発揮する場が広がったという意味ではとても喜ばしいことだし、技術の進展による恩恵だと思います。

一方で、個人の承認欲求を過剰にかき立てるうえに、自己満足に近い「錯覚」を起こさせてしまう、という弊害もまた孕んでいるのだと思います。

CGM(最近はあんまり使わないかもしれないですが)と呼ばれる消費者にコンテンツを拡大してもらうソーシャルサービスはこうしたサイクルを一つの原動力としています。だからこそ、より共有しやすく、素人でも簡単に綺麗にコンテンツを作れる、を強調しそうしたベクトルに向かって進化していきました。

そうしたサービスが過剰に供給されたところで、ついに出てきた最たるものが「インタビューズ」なのかもしれません。

結局、こうした駄サイクルを抜け出すためにはどうすればいいのか。

一つは、駄サイクルは駄サイクルとして趣味の世界のみに完結させる。駄サイクルに没頭せず、それはそれとして自分の軸を別のところに持つ。

また一つは、駄サイクルを仲間内だけにとどまらせない。正直、仲間内だけで盛り上がっているイベント・展示ほどつまらないものはないと思います。
サイクルをなるべく仲間以外の人に発信していく。

そして、確かな技術・知識を身に付ける、ということだと思います。単なる「情報」ではなく「教養」を身に付けた人の作品は確かに違うものを感じます。

最後の解決策は、自分自身への自戒として、常に念頭においていたいところです。

それにしても本当に恐ろしい漫画です、ネムルバカ。


Facebook comments:

コメントを残す

必須欄は * がついています