2015年4月12日。
ignition gallery主催の西森千明さんの演奏会を聴きに行きました。
京都の南山城の廃校で、美しい演奏と歌を聴くことができました。
木造の校舎の独特の雰囲気の良さと、窓の外から聞こえてくる音と混ざり合った静かな響きがとても心地よい、目を閉じてじっと聴いてみたり、古い小学校の記憶を思い返してみたり。
小さなイベントなので、校舎の外へみんなで出かけて、自然の中でのアコースティックな風の音も楽しみました。
こうした小さなイベントをプロデュースしていくことって、大きなイベントに比べると、集客も利益もほとんど少ないだろうに、
本当に音楽が好きな人たちのために、そして本当に自分たちがいいと思う音楽を奏でたいから、という強い気持ちが伝わってきて、こちらも凛とした気持ちで音楽に向き合おうと思わせてくれる。
そうした気持ちで音楽を聴いた、という体験はまさに、「かけがえのない」ものになり、この日集まった人たちが、かけがえのないなかで、それを共有できたのだと思う。
僕は相変わらず、小さな子どもを連れてこうした場所に赴いていて、この子にとって、ほとんど記憶に残らないかもしれないけれど、身体や心に沁みこむような体験は、頭で理解するようなものでもないし、子どもに押し付けるものでもないので、一緒にその時間を過ごせていれば、いいかなと思っている。
そういう経験をどんどん一緒にしていけたらいいな。
かけがえのない 西森千明